リハビリテーション科

リハビリテーション科のご紹介

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スタッフ

  リハビリテーション科医長 1名
  理学療法士 10名
  作業療法士 4名
  言語聴覚士 3名
  事務助手  1名

各部門の紹介

理学療法(PT:Physical Therapy)
 病気や障害などにより体の機能が低下した状態にある人に対し、基本的な動作能力の回復を主な目的として、体操などの運動に加え、温熱やマッサージなどの物理療法を行う治療法です。

作業療法(OT:Occupational Therapy)
 病気や障害により損なわれた生活の質(QOL)の回復及び再構築に向けて、その方に応じた活動から身体機能・認知機能・高次脳機能にアプローチする治療です。作業療法の主な目的は身体機能の回復以外にも病気や障害を抱えた状態でも自分らしい生活が行えるよう、環境面の調整や代替手段の検討、精神的サポートを行いながら在宅生活やQOLの維持・安定を図る療法です。

言語聴覚療法(ST:Speech-Language-HearingTherapy)
 病気や障害によりことばによるコミュニケーションや摂食嚥下(=飲み込み)などの機能が低下した人に対してリハビリを行います。PT、OTなど多職種と協働しながら個々の患者様の多様な疾患に合わせた訓練を行っていきます。また、患者様本人だけでなくご家族への助言や指導を行い患者様が安心して生活を送れるよう支援します。

各種のリハビリテーションの紹介

◆呼吸器リハビリテーション

PT:酸素投与や人工呼吸器が必要な重症な方から軽症な方まで、あらゆる呼吸器疾患患者様へ、息切れの改善や身体活動量向上を目指し、呼吸筋や下肢筋力トレーニング、疲労した呼吸補助筋のリラクゼーション、効率の良い肺痰法の指導などを行っています。3学会合同呼吸療法認定士や認定理学療法士(呼吸)などの専門資格を取得したスタッフが多数在籍しておりますので、1人1人の状態にあわせ、専門的にサポートいたします。安定期の方を対象に、2~3週間の呼吸リハビリテーション入院プログラムも行っています。

OT:呼吸の状態に合わせた日常生活動作(ADL動作)や家事動作などの手段的日常生活動作訓練を一緒に行い呼吸法や活動リズムなどの指導を行います。酸素を入れた状態でも在宅で身の回りの動作が行えるよう支援を行っています。

ST:誤嚥性肺炎を防ぐために飲み込みの評価・訓練・指導を行います。呼吸器疾患があると呼吸苦で食事が十分に食べられなくなることもあります。食事の形態や量などを患者様の状態に合わせて調整することで、「安全・安楽」に食事がとれるようサポートします。

◆神経難病リハビリテーション

①パーキンソン病・関連疾患
 主にパーキンソン病の患者様を中心に短期集中リハビリテーションと呼ばれる基本4週間のリハビリ入院を実施しています。
 難病と言われるパーキンソン病ですが、なるべく早期よりリハビリを開始し、専用の運動プログラムと在宅での自主トレーニングを継続していく事で健康寿命を延ばし、 活動的な生活を長く続けられるよう支援を行っています.また、大脳基底核変性症や進行性核上性麻痺などの関連疾患に対してもそれぞれの特性に合わせたリハビリを行っています。

PT:LSVT BIG®トレーニングを使った粗大動作運動などの運動療法や関節可動域訓練、筋力増強訓練などを行っています。

OT:日常生活動作(ADL動作)訓練や家事動作など手段的日常生活動作訓練や活動におけるベースとなる高次脳機能訓練、作業活動、上肢機能訓練など在宅での生活の継続を図っていく訓練を行っています。

ST:飲み込みや言葉の障害に対して訓練・指導を行います。入院期間中に患者様の状態を把握させて頂き、在宅生活で注意すべきポイントや家でできる自主練習などをアドバイス、指導します。

②筋萎縮性側索硬化症患者(ALS)を代表とする関連疾患
 点滴服薬入院、レスパイト入院、長期療養入院と様々ですが、進行度に応じた対応が必要となります。ALSは全身の筋肉が徐々に衰えてくる難病です。その病状・進行は個々によりますが、できるだけ早い段階から将来的な進行を見越した排痰補助装置や福祉用具導入の検討など本人様、家族だけでなく地域との連携が必要となってきます。

PT:動作練習や身体の柔軟性を保つための可動域練習や筋力維持訓練を身体機能に合わせて行います。その他、気道をきれいに保つよう排痰訓練などの呼吸リハビリテーション指導や装具や福祉用具の助言なども行います。

OT:ALSは近年筋肉の萎縮だけではなく、進行に応じて高次脳機能障害と呼ばれる様々な脳機能上の問題も生じることが分かってきました。作業療法士は高次脳機能、認知機能について評価を行い、その能力に合わせたコミュニケーション手段の選定や自助具などの環境調整を行っています。

ST:患者様の病状の段階に応じたサポートを行います。口から食べられる方の場合は、食事の姿勢や食べ物の形態を調整して安全に食べられるよう支援します。飲み込みが難しくなった方でも、患者様や医療スタッフと相談しながら味わうことができる方法を考え、できるだけ長く「食・味」を楽しんで頂けるよう支援します。

◆がんリハビリテーション

 主に肺がん患者様に対して、既定のがん研修を終了した理学療法士、作業療法士、言語聴覚士でリハビリテーションを行います。がんの病期に合わせてリハビリを行い、よりよい療養生活や生活の質を支える目的で行います。

PT:体力低下、呼吸困難、骨折などによって生活に困っている患者様に対して、運動療法や装具の提案などを行います。

OT:日常生活動作に困っている患者様に対して、日常生活動作訓練、自助具の提案、生活環境設定の提案などを行います。

ST:コミュニケーションや、のみ込みに困っている患者様に対して、コミュニケーション方法提案や、訓練、食形態の検討などを行います。

◆重症心身障害・筋ジストロフィー症児(者)のリハビリテーション

 先天性もしくは周産期や乳児期以後に起因する中枢神経損傷や成長につれ生じる姿勢・運動発達遅滞、知的発達遅滞、身体の変形・拘縮や呼吸障害など重度の障害を重複して持たれている方に対するリハビリです。身心機能の維持・向上を図り何より生活の質:quality of life(QOL)の向上を図っていくことを目的に関わっています。

PT:重症心身障害児・者の方々には廃用症候群の防止に加え、側弯や四肢の関節が固まらないよう、関節可動域練習や、コルセット・下肢装具、安楽な移動を考えた車いすの作成などを支援しています。また筋ジストロフィー患者様を対象に、2泊~1週間程度のドック入院を設けており、関節の可動性や呼吸機能・補装具の適合評価などを行っています。

OT:日常生活では、可能な限り車椅子を利用しベッドから離れて過ごす時間を作って楽しい生活が送れるように努めています。また、自助具など導入し代償できる環境を設定することで本人さんらしい反応や活動を支援していきます。

ST:患者様ごとの発達段階、成育歴、運動機能などに応じて飲み込み、コミュニケーション方法の評価や訓練を行います。時には精神的なサポートも積極的に行います。

◆小児外来

PT:安定した座位や歩行獲得を目指して、遊びを通しながら楽しく発達を促します。必要に応じて、バギーの作成や、呼吸リハビリテーションを行います。

OT:発達に遅れのあるお子さんに対し、遊びや作業活動を通して身体的・認知的な発達の促しを行います。子ども達が属する生活環境において、困っていることや苦手なことが、やりやすくなるように支援していきます。

ST:言葉や飲み込みの発達の遅れに対して遊びや実際に食べ物を食べてもらいながら発達を促します。ご家族の方には自宅でのお子さんへのかかわり方のアドバイスや指導を行います。